和歌山県内における緩和ケア標準化するための遠隔教育プロジェクト ONE SPACE WAKAYAMA PROJECT

事業概要

事業名 ファイザー社医学教育プロジェクト助成事業
和歌山県内における緩和医療に関する医学教育プロジェクト
主 催 公立大学法人和歌山県立医科大学(麻酔科学教室/緩和ケアセンター)
期 間 令和4年(2022年)1月から令和6年(2024年)12月まで
目 的

和歌山県内における緩和ケア医療水準及び患者満足度の向上

  • 医療現場における医学的・科学的知識のナレッジ・ギャップの解消
  • チーム医療の推進・向上
  • 地域医療連携を目的にしたがん治療のよりよいアウトカム
  • 本プロジェクトを通じて、県内の医療従事者へ緩和ケアに関する情報発信・共有を図り、地域全体を巻き込んだ研究のフィールド作りを実現し、もって、和歌山県における緩和ケア文化醸成の契機とする。
実施内容
  • 遠隔医療:既存システムを用い、緩和ケアの遠隔診療を行う。
  • インプット・アウトプット教育:県内の緩和ケアに携わる医療従事者を対象に、研修会・ワークショップ・事例検討会(WEB会議システム使用)E-ラーニング(緩和医療の系統的・体系的学習のための講義動画)を行う。
  • 緩和ケアの質の評価を図るための和歌山県での独自の県民調査

代表とリーダーのごあいさつ

  • ONE SPACE Wakayama プロジェクト代表 川股知之
    このたび、Pfizer社よりGlobal Medical Grants (GMG) 助成を受け、ON-line Education for Standardizing PAlliative CarE in Wakayama Prefecture Project (ONE SPACE Wakayamaプロジェクト)を開始することとなりました。
    本プロジェクトは、和歌山県すみずみに緩和ケアの診療と教育を届けることを目的とした、①遠隔外来システムを用いた緩和ケア診療・教育、②遠隔会議システムを駆使した研修会・事例検討会の開催、③遠隔会議システムなどを利用した緩和ケア相談、の3つの柱の遠隔教育プロジェクトです。このプロジェクトは参加者の皆さんで作り上げていくものです。このプロジェクトに参加し、みなさんで緩和ケアについて考え、一緒に勉強し、和歌山県の緩和ケアの底上げに貢献できると幸いです。

    ONE SPACE Wakayama プロジェクト代表 川股知之

  • ONE SPACE Wakayama プロジェクトリーダー 栗山俊之
    2007年にがん対策基本法が施行され我々医療従事者のみならず和歌山県民の方々にも「がんと診断された時からの緩和ケア」が着実に広がっています。一方、和歌山県は人口と医療資源が偏在している県です。人口が多い都市部には緩和ケア病棟や緩和ケアチームを有する医療機関があります。しかし、その恩恵はすべての和歌山県民に行き届いているでしょうか?緩和ケアが必要とされているにもかかわらず、標準的な緩和ケアにもアクセスできない和歌山県民はまだ数多くおられます。
    そこで、和歌山県内の医療を支えている皆さんと一緒に緩和ケアについて考え、緩和ケアに関する最新の知見を共有し、気軽に緩和ケアの相談ができる場を提供することができないかと考え、ONE SPACE Wakayama プロジェクトを計画いたしました。このプロジェクトを高く評価していただいたPfizer 社よりGlobal Medical Grants (GMG) 助成を受け、ようやくプロジェクトの実現に至りました。
    このプロジェクトは、①和歌山県立医科大学附属病院遠隔外来によるDoctor to Doctor 型緩和ケア診療・教育(on the job training)、②遠隔会議システムによる研修会・事例検討会(off the job training)、③遠隔会議システムなどを利用した緩和ケア相談 の3 本柱で、離れた場所に居ながら緩和ケアの知識・技術をアップデートできるように工夫しています。ONE SPACE Wakayama プロジェクトが、すべての和歌山県民に緩和ケアを届けるためのプラットフォームになれるよう努めて参ります。皆さんのご参加・ご協力よろしくお願いいたします。

    ONE SPACE Wakayama プロジェクトリーダー 栗山俊之